アンチョビ

アンチョビは、カタクチイワシ科の小魚で、地中海、南アフリカ、ペルーなどで獲れます。普通はそれを塩漬けし、熟成、発酵し、オリーブオイルなどの油に漬けたものをいいます。うま味が強く、塩や醤油などの代わりに調味料としても使えます。独特の香りと塩気が特徴でイタリア、スペイン料理には欠かせない食材のひとつです。オードブルや洋風魚料理やサラダ、ピザのトッピング、ドレッシング、バーニャカウダーソースなどに使われいます。

その歴史は古く、ローマ時代のガルム(魚の内臓を細切れにし塩水に漬けて発酵させて作る)と呼ばれる魚醤(ぎょしょう)がアンチョビの起源と言われ、ローマ帝国の衰退とともにガルムも姿を消しましたが、その名残がアンチョビとして残っていると言われています。

オイルサーディンとの違いは、アンチョビは頭と内臓を取り除いて3枚おろしにして、塩蔵後にオイルに漬けた非加熱のもので、独特の香りがあります。オイルサーディンは、カタクチイワシの頭と内臓を抜いたものを油で煮込んだものですので、独特の香りは弱く、塩気も少ないです。料理に使うよりもそのまま食べるのが一般的です。

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