パンのはなし

時代はすすみ10世紀頃から国家規模でパンの意識が生まれてきます。フランスではクロワッサン、ドイツではライ麦パンなどが発展していきます。14世紀には各国がパンの研究所を設けるなど根付いてきました。

日本には16世紀半ばにポルトガル人からパンと火縄銃が持ち込まれますが、米を主食にしていた日本人にとっては、パサパサで全く美味しく感じなかったそうです。19世紀半ばにアヘン戦争で中国がイギリスに敗れた際日本は、対戦に向けた軍用携帯食糧の開発としてパンを採用。火を起こす必要はなく、消化も良く、保存性・携帯性にも優れている「兵糧パン」と呼ばれるパンを提案し、国を挙げてパン製造が始まりました。

その後イギリスと戦争になることはなかったのですが、その約20年後に江戸幕府が倒れ明治維新、多くの武士が失業に追い込まれます。そこで同じく失業者だった木村安兵衛がパン作りに目をつけ、アンパンを開発します。日本人に食べやすいパンの発明によって、あんパンの美味しさは瞬く間に広がり、明治天皇から太鼓判を押されるまでになりました。あんパンはその後全国的に一般庶民へと広がっていきました。そして日本人があんパンだけでなく、世界各国のパンに興味を持つようになりましたとさ。

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